驕れる者と去る者2010/01/07 08:20

いつの間にか、歴史的政権交代ドラマが結局は小沢ワンマンショーにすり替わってしまっている。
政府としての外交などお構いなく中国に140余人の家来を引き連れて渡航したかと思えば、宮内庁の慣例など歯牙にもかけず一蹴し、くすぶる献金疑惑は元秘書に責任を押し付け、正月は数多の「小沢詣で」にご満悦の様子。
少し調子に乗り過ぎてはいないだろうか。
我々は確かに民主党政権を選択したが、もちろん小沢氏に全権委任した訳ではない。むしろ民主党政権の懸念点として、小沢氏の強引な党内独裁運営が問題視されていたが、それが正に現実となってしまった形だ。
鳩山政権が事実小沢傀儡政権だとしても、まだ救いが有ったのは「理系政権」と表現される様に、何事もうやむやにして来た自民政権とは違い、ロジカルで明解な政治が期待できる点だった。しかし現実はバラダイム変換の苦しみ分を差し引いても、マニフェスト実行とは程遠い妥協の連続で、結果的に時間を掛けて中途半端な政策を決定するという最悪の政権運営が続いている。国民の忍耐も、もはや限界と言えるが、この迷走の原因は一言で言えば民主党の描く理想と小沢氏の手法・思惑とのギャップに有るとしか思えない。

そしてここで、さらに追い討ちを掛ける様に、民主党の良心とも言える藤井財務相の辞任劇だ。

この国の未来の為にも、良心のタガが外れた小沢氏がこれ以上暴走を加速しない事を願うばかりだ。

政治家の常識2010/01/20 09:05

これで日本の政治も変わると期待したのが間違いだったのか。民主党政権になっても、相変わらず政治家たちの視線は決して国民に向いておらず、「党利党略」が何よりも大切なご様子だ。
選挙に勝った途端に、何を主張して勝ったのか、何を有権者に約束したのかをケロッと忘れて憚らない、この人たち。公約を取り消しても、国民への謝罪の言葉はついぞ聞かれず、彼らの口から出て来るのは、自党員への釈明の言葉のみだ。
そもそも民主党は、ついこの間「国民が大切」と宣伝して大勝利を得たのではなかったのか。

政治バラダイムの変革を期待して民主党に時間的猶予を与えて来た国民も、混迷を深めるばかりで一向に新しいビジョンが見えて来ない政治の現状に、もう我慢の限界だ。未曽有の就職難、苦しくなる一方の生活、低下し続けている国際社会での存在感に、政治はいったい何を答えるのか。こんな状況でなお、頑なに保身を図る幹事長が運営する政党に、この先何を期待出来るのだろうか。

結局、自民政治と何も変わらないのだとしたら、お人好しの国民が手の込んだタチの悪い手口で民主党に騙されただけではないか。